タカラモノ ~同じ空の下で~



「…お母さん……ちょっと飲み物でも買いに行こっか。」



琳ちゃんが、少し落ち着いた碧のお母さんに話し掛けた。


すると、碧のお母さんは、顔を上げて琳ちゃんの顔を見てから、ハッとして。


涙を拭き取ってから、立ち上がった。


琳ちゃんはあたしを気遣ってくれたのかな…


正直、あたしはここにいていいのか不安で、立場が無かったから。


多分、それに気付いてくれたんだよね。



「…あ、あぁ、そうね。あ〜ごめんね、美波ちゃん。美波ちゃんは何が飲みたい?」


「…え、あ、あたしは大丈夫ですよ。」


「そんなこと言わないで。恥ずかしいところ見せちゃったし…可愛い可愛い娘だもの。」


「そんな…っ、」


「いいのよ、美波ちゃん。遠慮せずにお母さんに奢ってもらっちゃって。」


「…じゃ、じゃあ、コーラをお願いします…」


「コーラね、分かった。じゃあ、碧を頼むわね。」



そうして病室から出ていった、碧のお母さんと琳ちゃん。


コーラなんか普段あまり飲まないけど、自動販売機といえばコーラしか思いつかなくって、コーラを口走った。



…ようやく、碧と2人きりになれた。