タカラモノ ~同じ空の下で~



碧が事故にあったなんて、嘘だって信じたいけど…


琳ちゃんのあの電話の声を聞く限り、本当だって思い知らされる。


喧嘩したままなのに…


今まで喧嘩しても、次の日には学校で会ったりとかしてたから、いつの間にか仲直りしてて、普通に戻ってた。


でも、遠距離の分、仲直りは難しくて、未だに仲直り出来てない…


もし……もし、もう碧に会えなくなったら…


考えちゃいけないって分かってるけど、そんなことが頭に浮かんでくる。


どのくらいの事故で、どのくらいの怪我をしたりしてるのか分からないけど…


碧にもう2度と会えなくなってしまったらどうしよう、仲直りしとけばよかった、そんな考えばかりが頭の中を駆け巡る。



そうして、自転車を必死に漕いで、琳ちゃんに言われた〇△病院に着いた。


この病院は、県内でも大きい病院で、ここにいると聞かされただけでも、少し嫌な予感がしてしまう。


急いで自転車を停めて、病院に入り、受け付けの所に行く。



「あの…ふ、藤川碧っていますか?。今日、来たと思うんですけどっ…。」


「少々お待ち下さいね。……藤川碧さんですね、3階の309号室に入院されております。」


「あ、ありがとうございます…」



受け付けの看護師さんの言葉で、本当に碧が事故にあったんだってことを改めて思わされる。


碧に会いたいのに……

仲直りしたいのに……


なんで久しぶりに会う場所が病院なんだろう。