タカラモノ ~同じ空の下で~



「俺……今日の夜にしっかりと美波と話すよ。拓磨、ありがとうな。あ…あと他のみんなも。」



今日の夜、しっかりと美波と話すことを決めて、拓磨達にそう言った。


俺は拓磨達の少し前を自転車で走っていたから、少し後ろを走っている拓磨達の方を向くために、後ろを向きながらそう言った。



「おいっ!碧危ねぇ!」


「碧!!」


「前!前しっかり見ろ!」



俺は笑顔で拓磨達にそう言ったのに、拓磨達はみんな目を見開いて驚いたような顔をしてる。



「なんだよ…」



こんなこと呟きながら、拓磨達に言われた通りに前を向く………



「ああぁー!!」


キキイィーーッッ!!!





突然、景色が変わって、俺の目の前には大きな空があって、空しか見えないけれど、拓磨達の声が聞こえる。



「大丈夫か!?」


「お前、今日美波ちゃんと話すんじゃないのかよ!!」



大丈夫か、という声と、拓磨の最後の声を聞いてから…


俺は、意識がなくなった。