瑠璃は、野球部のマネージャーをしていて、前々から野球観戦が好きだったらしくて。


甲子園出場常連校の碧が通ってる高校の試合を前に見に行った時、1年生であった碧が2年生と試合に出ていて…


とても上手くて、1番輝いていて、瑠璃ってば碧のファンになったんだって。


だから、仲良くなってきた頃に彼氏がいることと彼氏が碧だということを伝えたら、とても驚いてたし、少しショック受けてた。


藤川選手、なんて…あたしが少し恥ずかしい。



デート…


瑠璃がそんなこと突然言うものだから、少し顔が緩んでしまう。


今年の夏休みは、会う予定とかデートの予定とか何にもしてない。


でもあのホワイトデーからずっと会ってないし、夏休みに会えないとあたし、

そろそろ死んでしまうと思う…



「ペアリングなんてくれる彼氏だもーん。絶対に夏休みに帰ってきてくれるに決まってる〜。」


「ふふふ〜そうだよね!」



いつもは、もし来なかった時のことを考えて期待しないようにしてるけど…


今日は瑠璃に乗せられて期待してしまったんだ。


期待したせいで、碧と喧嘩をしてしまうことになるなんて、今は1ミリも思わないあたしは、夏休みに会った時のための計画を頭の中でしてた。