「ペアリング、欲しがってただろ?」
「……っ、うんっ。」
この間、デートした日。
指輪とかが売っているアクセサリー屋さんを通った時、あたしが見てて欲しいって思ってたの気付いてたんだ…
「文字が入ってたの気付いた?Forever、永遠ってやつ。俺、美波のこと永遠に愛してるし、永遠に幸せにするから。」
なにこれ……
もう、今の状況が分かってきてたはずなのに、また分からなくなってる。
碧、また大人になってる。
「今は、右手の薬指だけど、いつかここに指輪はめるからな。」
「あおい〜…」
あたしの左手の薬指を指さして、そう言ってくれた碧。
明日、碧のせいで目が腫れたら許さないんだからね…
涙をこれでもかというくらい出しながら、碧に抱きつくあたし。
碧に抱きつくと、本当に落ち着くし、すごくホッとする。
筋肉でがっしりした体型だけど、細くて、でもあたしを包み込んでくれて…