「も〜。俺、今日美波が来てくれて、すっげぇ嬉しかった!」
あたしが少し拗ねた顔をしてると、こんなことを言ってきた碧。
そんな可愛い笑顔で言われたら、あたし何にも言えないよ〜。
「家まで送っていってあげたいとこだけど、ごめんな。気を付けて帰るんだぞ。」
「うん。ありがとうっ!」
「あ、俺今からみんなとご飯食べいくんだった。待たせてるから…行くな。」
「うん…じゃあ、またね!」
「ん。」
そう言って部員さん達の方に向かっていく碧。
部員さん達はもう自分たちで話していて、こっちなんてもう向いてなかった。
「あ、忘れ物…」
あたしも帰ろうとしたら、こんなこと言って近付いてきた碧。
会っただけだっていうのに、何を忘れたっていうんだろ…
「碧、何を忘れ……ん。」
何を忘れたの?そう聞こうとしたら…
近付いてきた碧に唇を奪われてキスをされたあたし…
「じゃあ、気を付けて帰れよ!じゃあな。」
「…え、あっ、うん!碧も練習頑張ってね。」
キスをすると、少し照れた顔で帰っていった碧。
あたしも絶対顔真っ赤だっただろうな…
碧が会う度に、大人になって、もっともっとかっこよくなってるきがする。
こんなふうにあたしをいつもドキドキさせるから、もっともっと碧のこと好きになっちゃうよ…
また来年もバレンタインデーのチョコ渡しに来よう。
そう考えたあたしは、単純かな?
でも本当に嬉しかったし、生きてて1番幸せなバレンタインデーだったんだもん。
多分、いや絶対、一生忘れないよ…