その中心には、碧がいて。
ワイワイしているのを、しっかりと聞き取ってみると…
「ほら早く行けよ〜!」とか、
「可愛い彼女が来てるぞ〜!」とか、
「碧のくせに、すっげぇ可愛い彼女じゃねーかよ!生意気だ〜!」とか、
「早く行ってあげろって〜!」とか
そんな声がたくさん聞こえた。
「美波、あたしここにいるから、碧のところ行ったら?」
「…あたし、が?」
「うん。美波が持ってきたんだもん!渡して来なって!」
優しい声でそう言って、あたしの背中を押した真穂。
本当は真穂にも付いてきて欲しかったけど、あたしだったら真穂が泰一にバレンタインのチョコを渡しに行くって言ったら…
ついて行かないもん。
多分、真穂1人で渡してきなさいって背中を押すと思う。
だから、真穂を少し振り返って、笑顔で頷いてくれた真穂を見て、碧の方に向かった。

