人違いかな、なんて思ったけど…
少し大人になったけど、あの大好きだった笑顔で笑っていて。
少し大人になったけど、少し面影のある碧の声で喋ってた。
そしてね、あたしと目が合うと…
大好きな大好きなあの言い方で、少し低くなったけれど、確かな碧の声で、
「美波」
って呼んでくれたの。
漫画みたいな再会で驚いたけど、少し仕組まれた感じだった。
元々、碧はこの中学校に通う校区内に住んでいて、ここに小学2年生までいたみたいで。
そしてあたしのお父さんと碧のお父さんは同じ職場で働いていて、同じ場所に転勤になったみたい。

