「なんかあたしテンション上がってきた!美波、早く行こう!」
「…え、ちょっと、真穂ぉ〜。」
突然そんなことを言い出した真穂は、あたしの手を掴んで走り出した。
もう、あたしは緊張してるんだって…!
でも…真穂がこうやって手を掴んで走って行ってくれなきゃ、自分の意思でグラウンドまで歩く自信はない。
だから、まぁ、真穂には少し感謝をする。
掴んでる手が強くて、結構痛いのはちょっと許せないけど。
なーんてねっ!
あたしは、何故か真穂には怒れないんだよね〜。
憎めないやつっていうか…
「はぁっはぁ……、あ!碧じゃない?碧、先輩と一緒に練習してるの?」
グラウンドまで走ってきて、疲れてるのに平気な顔して言ってくる真穂。
あたしは走ってきたのと、碧が近くにいるせいで、心臓が口から出そうなくらい鳴っているのに…
すごく緊張して、なかなか碧達野球部の方を見ることが出来てなかったけれど…
真穂の声を聞いて、勇気を出して碧達の練習を見た。
グラウンドを見ると、すぐに碧を見つけたあたしは重症なのかな?
でも、中学の頃に野球部を覗いては碧を見つけてたから、碧を見つけるのがいつの間にか得意になってたんだよね。

