「あ、みーなーみ〜!!」



もうすぐ駅に着く…といったところで、もう既に駅にいた真穂が、ぴょんぴょんと飛び跳ねて大きく手を振ってきている。


あたしはそれを見ただけで笑顔になって、大きく手を振り返す。


そして少し小走りで真穂のところまで行く。



「まーほ〜!!ごめんね、待った?」


「ううん!全然、今来たとこだった。今日は楽しもーう!寒いけど…」


「うん!ほーんと、寒い〜。」



そんなことを、いつものように話しながら、電車の切符を買って、電車の中で食べる食べ物をコンビニで買う。


目的地までに少し時間がかかるから、グミとか、おにぎりとか、少しだけ買った。



「美波たくさん買っておかないと、お腹空きすぎてチョコ食べちゃうよ?」


「絶対食べないから〜!あ、そうだ。」



チョコの話をされて、肩にかけているショルダーバッグから1つのラッピングされたチョコレートを出す。


今年はクランチチョコと、チョコレートミニタルトを作ったの。


なんたって、今日は…

“バレンタインデー”だからね。



「はい、これ。真穂への友チョコ〜!」


「わぁ〜ありがとう!!!今年も美味しそう〜!あたしも、作ってきたんだ。はい、これ〜。」


「やった〜!ありがとう!!真穂のも美味しそうじゃーん!」