あれからのあたし達は、まず空海に本当のことを話した。


まだ4歳で分からないこともあったと思うけれど、碧がお父さんだって知って本当に喜んでた。


碧が帽子を外した途端、藤川選手だって分かって喜んで、空海に見えたパパの写真を碧の隣に並べると「パパだ〜!」ってすぐに碧に抱きついて。


本当に満面の笑みで喜んで、碧のことをパパ〜!って呼んでた。


そうして、あたしのお父さんとお母さん、そしてお兄ちゃんと咲希ちゃんのとこに行った。


お母さんと咲希ちゃんは泣いて喜んでくれて、お父さんもお兄ちゃんも喜んでた。


お父さんは、1回碧を殴ったんだけどね…


碧がお父さんに



「今まで申し訳ございません!空海ちゃんは俺の子で、今まで美波にたくさんのつらい思いをさせてしまい…。これからは、美波と空海のこと、俺が幸せにしていきたいと思っています。」



って言うと、すぐに殴っちゃうんだもん…


でも、その後に言ったお父さんの言葉に感動してしまって、殴ったことの怒りなんて沈んじゃったんだよね。



「ふざけんな…!でもな、美波のことをずっと見てきたから分かるけど…。本当に碧くん、君のことが大好きなんだよ。美波を幸せにできるのは、碧くんしかいないんだよ。……だから、美波と空海をどうかよろしくお願いします。」