「お母さん、よろしくね。」
今日から空海は夏休みに入った。
でもあたしは仕事があるから、お母さんに家に来てもらって空海を見てもらう。
本当、ありがたい…
「じゃあ、行ってきます。」
「いってらっしゃーい!」
おばあちゃんが来て喜んで、ご機嫌な空海に手を振ってから家を出る。
さっきまで空海の笑顔を見て、幸せな気分だったのに…
家を出ると、少しだけ重い気分になってしまう。
何故かって…それは、
「美波、おはよ。」
朝から碧があたしの家の前にいて、それが毎日毎日の習慣になってしまってるから。
碧があたしの家を最初に訪れてから、2週間ほど経った。
その間、ほぼ毎日…あたしの家を訪れてくる碧。