俺は、美波が幸せなら……それでいいんだから。


美波が幸せなら、俺も幸せなんだから。



「一昨日の試合の帰りに会ったんだよ。碧お前さ、ホームラン打っただろ?それを取ったの、美波ちゃんだったんだよ。」


「ほんとか?」



俺が打ったホームランのボールは、確かに女の人が取ってた。


でも、遠すぎてしっかりとは見えなかった。


まさか…あれを取ってくれたのが美波だったなんて。


神様ってとことんいじわるだよな。


俺がいつも美波を想って、野球をしていることを神様は知ってて…そんなことをするんだ。


でも、純粋に嬉しい。


それに、美波が俺の試合を見に来てくれているっていうことが、何よりも嬉しい。