[碧side]
「ごめんな、いきなり誘って。」
「驚いたよ。拓磨から誘うなんて、珍しいからな〜。」
俺は、夜に飲みに行かないか?と今日突然、拓磨に誘われた。
そして、今に至る。
2日前の試合で、ホームランを打ってからの俺はなんだか気分がいい。
お酒もたくさん飲みたい気分だし、誘ってくれたのは有難かった。
久しぶりに、拓磨と話したいこともたくさんあるからな。
「拓磨、何かあったのか?」
「いや…そういうわけでもないんだけどな。あ、そういえば、この間のメールで美波ちゃんに会ったって言ってただろ?」
「あぁ、1.2週間前かな?美波を見かけたんだよ。」
試合が終わって、少しだけ見に来てくれてる人達を覗こうと思ったら、美波が見えたんだ。
大勢の人がいて、混雑している中で美波を見つけて、目が合った気がしたんだ。
美波のやつ、俺に突然別れを告げて…
卒業してから、実家に戻って美波ん家に行っても、美波はいねーし。
誰も美波の居場所を教えてくんないし…