お!良かった〜



「俺も実はその日休みなんだよ。」


『え!?ほんとに!休みあったんだ。良かったじゃん!』



美波が驚くのにも無理はない。


野球部は休みが、お盆や年末年始とかしかないんだから、OFFなんて言ったら皆びっくりする。



「そうなんだよ〜。だから、その日どっか出掛けたいなと思ってんだけ…」


『行く!!!!』



俺が言い終える前に美波が口を挟んだ。


美波が嬉しそうな声で言ってれると俺も嬉しい。



「じゃあ、久しぶりにデートでもしますか?」


『します!!』


「じゃあ、20日に朝からデートな!詳しいことはまた話すから。じゃあ、そろそろ寝るな?」


『うん!連絡待ってる!!おやすみ〜』


「ん。おやすみー。」



そう言って、耳元から携帯を外して電話を切ろうと、携帯に表示されている電話を切るマークをタップする。


この瞬間がいつも寂しくて、いつも辛い…


でも、今日は20日のことだけを考えていたから、少し楽しい気分だった。