「せんせい、さようなら!」


「空海ちゃん、さようなら。また明日ね〜!」


「ありがとうございました。」



幼稚園のバスから降りてきて、幼稚園の先生と挨拶をする。


そして、空海と手を繋いで家に帰る。


いつもはのんびり歩いて、たくさん色んなお話をしながら家に帰るんだけど…



「空海、ちょっと早歩きで帰ろっか。」



そう言って、空海の手を繋いだまま早足で歩く。


時々、後ろを振り向いては、誰もいないことをしっかりと確認する。


そして、いつもよりも早くに家に着いた。



「ママー?どうしたの?」


「ねぇ、空海。絶対にお外に1人で行かないでね。どこかに行く時は、必ず誰かと一緒に行ってね。分かった?」


「うん。」