は〜いって呑気に返事して、手を洗いに行く空海。
あたしも手を洗って、キッチンの前にあるテーブルに座る。
「空海、ここに座ってくれる?」
手を洗い終わった空海に声をかけた。
話しても、まだ全部は理解することは出来ないと思う…
でも、空海が疑問に思うことは全部解決してあげたいと思っているから、空海のパパのこと…碧のことを教えてあげたい。
そう思ったんだ。
「ん〜なぁに?」
頑張って椅子に座りながら、首を傾げてクリクリとした大きな目をパチパチとさせている空海。
「今日、空海はパパが欲しいって、クリスマスパーティーの時に言ったでしょ?」
「うん、言ったー!」
「パパをあげることはできないけど、パパの話をしてあげるね。あのね、空海もちゃんとみんなと同じように、パパはいるんだよ。」
「空海、パパのおはなし聞きたかった!パパ、どんな人だったのー?」
「パパはね〜。野球をしていて、本当にカッコ良くって、優しくて、ヤキモチ焼きで、誰とでも仲良くなれるような人だよ〜っ。本当に自慢のパパなんだから!」