「あぁ…本当は専門学校を卒業した後に来てプロポーズしたかったんだけどな。やっぱり今日やりたくなった。何も指輪とか用意してないけど…」
「全然いいよ…っ!指輪はこれで十分だもん。あたしはずーっと碧に付いていくからね。」
あたしはいつもネックレスにしているけれど、今日は右手につけている指輪を手を伸ばしてお城の方に向ける。
すると、碧も指輪をつけた右手をあたしの右手の隣に持ってくる。
「美波、愛してるよ。」
「あたしも。…ん」
いつの間にかふさがれたあたしの唇。
お城の前でキスをするのも、あたしの夢であったんだよね…
今日はたくさんの夢が叶ったな。
これからもたくさんの夢を2人で一緒に叶えていきたい。
あたしの将来には、必ず碧が隣にいて、いつかは子供も出来て…
たくさんの辛いことも悲しいことも、そして嬉しいことも楽しいことも2人で経験していくんだもんね。