多田くんが碧のところまで行ったなんて、驚いた。
賢介って呼ぶほどだから、仲良くなったのかな…?
碧もお兄ちゃんと一緒で、すぐに色んな人と友達になれるところあるもんな。
この間まで少し苦手かもとか言っといて、気付いたらとても仲良くなってたりして、碧のこと嫌いなんて思ってる人なんかいないんだろうな。
嫌いって思ってる人は碧の性格を全然知らないんだよ。
碧の性格を知って、嫌いなんて思う人なんか絶対にいない。絶対に。
「そっか…っ、そうだったんだ……っ。」
『ごめんな、本当に。信じてやんなくて。俺、そんくらい美波のこと大好きなんだ。インタビューで答えたこと、全部本当だから。』
「うぅー…あおいぃぃ、だいすき……だいすきだいすきだいすき!絶対離れないからね…っ?」
『当たり前だろ〜?俺が離れてやんないから。俺は美波こと愛してるけどな。誰にも負けないくらい。』
「あたしも…っ、あたしも誰にも負けないもん!」
会いたいよぉー…
本当に心の底から今、碧に会いたい。
もう全世界のみんなに碧はあたしの彼氏だーっ!って、今とっても幸せです!って叫んで伝えたい。
こうして、碧の夏は終わり…
碧は夢であるプロ野球選手に向かって、また走り出したんだ。