なかなか打てないあたしの腕を掴んで、バッティングの仕方を優しく教えてくれた。


おかげで、少しだけ打てるようになって、もう少しでホームランの所に届きそう!ってくらいまで上手になった。


プロ野球選手を引退したら、子供達に野球を教えていきたいとも言ってた…


碧は教えるの上手だから、絶対になれるよ。



そんなこと思いながら見ていたら、碧は飛んできた速すぎるボールを綺麗にバットを振って、打った。


碧が打ったボールは、遠く遠くに飛んで、ホームランとまではいかなかったけれど、今までの選手とは比べ物にならないくらい飛んだ。


そして碧は走って走って走って、点を入れた。


お兄ちゃんはそこにいるかのようにずっと、「碧!!走れ!走れえー!!」って言ってた。


あたしもずーっと、手を叩いて「あー!」とか言ってたけど…。