「まぁ確かにな、お前のせいだ!」


「え…?」


「あはははっ、嘘だよ。この前まであんなに怒ってた俺が馬鹿みたいだよ。俺、美波に俺のこと信じろよって前言ったことあったんだよな。それなのに、俺が信じてあげれてねーよな。」


「…美波先輩は本当に藤川選手のことが大好きですよ。」


「それ、藤川選手ってやつ、辞めろよ…ちょっと恥ずかしいから。碧でいいから。」


「あ、じゃあ…碧先輩。美波先輩は碧先輩のことしか頭にありませんよ。信じてあげてください……って、僕が言うことでもありませんけど。」


「賢介だっけ?賢介はさ、美波のどこが好きなの?」


「…え、?」


「賢介のこと許したわけじゃないけどさ、俺のとこに来てまで俺と美波のことを考えてくれてるんだろ?そんなやつが悪いやつとは思わないからな。」


「…僕、オープンスクールの時に初めて美波先輩を見たんです。本当に可愛くて、一目惚れだったんです。入学してからもずっと目で追っていたら、笑顔とかすっごく可愛くて。前に怪我してる猫を看病してあげてて…そんなことする人初めて見たんです。気付いたら美波先輩の全てを好きになってました…ごめん、なさい。」