「…あの!藤川碧選手っていらっしゃいますか?」
僕は学校まで着いて、今は野球部の人にジロジロ見られながら、勇気を出してそう言った。
野球部というだけで、80人くらいはいて、そんな多くの人達にたくさん見られて…
なんでここに来たんだろう。って考えて直してしまう。
「…俺ですけど、何か用ですか?」
僕の方まで走ってきた藤川選手。
有名になって、もっと天狗になってるのかと思ってたら…
こんな僕にまで笑顔を向けて、疲れているはずなのにキラキラした笑顔でいる。
やっぱり近くで見ると、テレビで見るよりもかっこ良くて、やっぱりこの人には勝てないなと実感してしまう。
「初めまして!…た、多田賢介といいます!あの、今日、」
「多田くんが俺に何の用?」
最初と比べて、突然目の色が変わった。
電話で僕の名前が聞こえたからだろうか…多分僕のことを知ってるんだろうな。

