『あ〜、久しぶりに外で練習出来たからかな。途中で雨降って来たんだけど、それまで思う存分練習できたからな。』
「そっか、よかったぁ〜」
ちゃんとてるてる坊主作って、晴れるように願ってて良かった。
碧が元気でいることが、なによりも嬉しいことなんだもん。
『昨日、俺が元気なかったからだろ〜?美波、昔から俺が元気なかったら、すぐに心配するもんな。』
「ふふっ、心配なんかしてないよーだ!」
『え〜、俺そういう美波のとこ好きだったんだけどー。』
「え!じゃあ、心配してた!」
『あははっ、なんだよそれ!』
いつもは大っ嫌いな梅雨の時期。
でも今年は、碧にこんなこと言われたから、梅雨の時期が大好きになりました。
碧に何の会話だとしても、好きという言葉を言われると、何でも許せる気分になってしまう。
碧って、何者なの〜!
すごすぎる!
それからいつの間にか碧は寝てしまって、電話を切らずにあたしも寝る。
野球してる碧、勉強してる碧、ぎゅーしてくれる碧、…キスしてくる碧。
いろんな碧を考えながら、眠りについた。