…side



「いや…っ!や、やめ…て!!」


「ちっ…ギャーギャーうるせえんだよ!大人しくしてろ!!」



バシッ



「っ…!ううぅ…お願い…離して…」



彼女が諦めかけたその時




「どけろ」




後ろから低い声が聴こえてきた。



「誰だてめえ!!」
「邪魔すんな!」



大声を出す男達




ドガッバキッ




「誰…なんだ、よ…答え…ろ…」



「…ルキ…気を付けて帰れよ、お嬢さん」



「は、はい…!ありがとうございました!ルキさ……」





彼女が振り返った時、そこには





「えっ…いない…」





彼…いや彼女なのか…



ルキの姿はなかった…