「いや、『廃棄場』だよ」
声が聞こえ、本城達は振り向く。
…白髪、白い顎鬚、白衣の袖口から覗く左手は、まるで猛禽類の爪のようだ。
彼は機関では『博士』と呼ばれている。
改造人間制作のエキスパート。
初期型MHである本城達のノウハウを生かして、現在の次世代型改造人間達を開発した。
「ここに打ち捨てられているのは、最早人間ではなくなったガラクタどもだ。『墓場』をくれてやるにも勿体無い屑鉄に過ぎない」
「…いいや、『墓場』だ」
十文字が一歩前に出る。
「謂れなき人体実験を受けて、こんな汚染された土地に野晒しにされちまった、この人達には相応しくない『墓場』だ」
怒りの言葉と共に、カッと目を見開く。
同時に、十文字は碧色の甲殻状の装甲と真紅の複眼、本城は白銀を基調とした甲殻状の装甲を持つ異形に変貌する。
これこそがテロ用改造人間MHとしての、2人の姿だった。
声が聞こえ、本城達は振り向く。
…白髪、白い顎鬚、白衣の袖口から覗く左手は、まるで猛禽類の爪のようだ。
彼は機関では『博士』と呼ばれている。
改造人間制作のエキスパート。
初期型MHである本城達のノウハウを生かして、現在の次世代型改造人間達を開発した。
「ここに打ち捨てられているのは、最早人間ではなくなったガラクタどもだ。『墓場』をくれてやるにも勿体無い屑鉄に過ぎない」
「…いいや、『墓場』だ」
十文字が一歩前に出る。
「謂れなき人体実験を受けて、こんな汚染された土地に野晒しにされちまった、この人達には相応しくない『墓場』だ」
怒りの言葉と共に、カッと目を見開く。
同時に、十文字は碧色の甲殻状の装甲と真紅の複眼、本城は白銀を基調とした甲殻状の装甲を持つ異形に変貌する。
これこそがテロ用改造人間MHとしての、2人の姿だった。


