入り組んだマサレの市街を、アレックスは武装した部隊と共に歩く。

ALU(Anti-Living body weapon Unit、対生体兵器部隊)。

彼らの敵は、通常任務のようなテロリストや兵士だけではない。

生体兵器のような、未知の存在との戦闘も予想される。

その為には戦闘経験豊富な兵士だけでなく、優れた多方面の医学知識も必要となるのだ。

嘗てはたった3名だった部隊員も、今では増員されて支部を持つまでに発展している。

今回アレックスが同行しているのは、そのアフリカ支部の部隊だった。

大型の生体兵器にも対抗できるように、ダネルNTW-20のようなボルトアクション式アンチマテリアルライフルを装備している。

これならムンギキは勿論、生体兵器の襲撃があっても問題ないと思われた。