男は、道端で泥酔しているサラリーマン風の中年男を介抱しているようだった。

20代くらいの若い男。

中年男に肩を貸し、胸を支えて立ち上がらせようとしていた男を、巽は捕らえる。

「何してんだ、お前」

柔らかく笑みを浮かべながら、語り掛ける巽。

「え、何って…介抱してんだけどよ」

驚いたようにこちらを見る若い男。

その男の手を、巽は捻り上げた!

「いぃってててててて!」

大声で喚く男。

道行く人々が、何事かと注目する。