「悪いが」

若者…南雲 龍宇(なぐも りゅう)は訥々と話す。

「空手家でも忍者でもない。活人拳を源流とした格闘術が流儀だ」

「んなこたどうだっていいんだよ!」

ナイフを龍宇の鼻先にまで突き付けて怒鳴る黒人。

平均的な日本人の体格である龍宇からすれば、まるで巨人だ。

「持ってるもん全部置いてけ!出来なきゃここで死ね!」

理不尽なまでの一方的な要求。

これを。

「!?」

龍宇は瞬時にしてナイフを持つ黒人の手を摑み、手首を捻りつつ地面へと叩き伏せる!

「お前達の行為は強盗と判断させてもらう」