「1人忘れてやしないか?」

ゴーストは顎をしゃくる。

その先には無線機の前、無言で佇んでいる蒼い髪、透き通るような白い肌、オリーブドラブのチューブトップとホットパンツ姿の女性が立っていた。

ゴーストの養女、ガイストの義妹にしてデュラハン社随一のスナイパー、コートニー。

「……私……?」

コートニーは、こてんと小首を傾げる。

「それにしても無謀には違いないがな」

失笑するガイスト。

ゴーストとガイストのいるマンセル要塞から、コートニーを誘拐し、しかもゴーストを交渉相手に回して身代金を得ようとしていたのか、あの侵入者は。