無事電車に乗りきって、 ドアにもたれかかって横を向いていた。 前を向いたら、先輩の顔が目の前にある。 近すぎて心臓が暴れて止まらない。 ちらと横目で先輩を見ると ぱっちりとした栗色の目が私の目と絡み合う。 吸い込まれてしまうようなくらい、整った顔。 意地悪な笑みでさえ惹き込まれそうになるのだから、 侮れない。