彼の存在は、暴走族とは縁がない進学校の私達でさえ、知っていた。

彼は、うちのクラスに配属された。

そして、私の隣になった。
この瞬間、すべては悪い方向へ歯車の向きをかえたんだ。

最悪なことに、彼は顔立ちが整っていて、身長も高く、頭が良く完璧な人だったから。

うちは、女子から避けられるようになった。

原因は、ただの醜い嫉妬。

そして、だんだん男子からも無視されるようになったんだ。

それは、うちが凶蝶の総長である、公家恭弥に従わなかったから。

知らぬまに、この学校は凶蝶に支配されていたんだ。