「…ってさ、マジでムカつくよねー。」

また始まった、うちに対しての悪口。

誰か、は聞き取れなかったけどわかる。

なぜなら、この学校でハブられているのは、うちだけだから。

私が通う、信乃崎高校は一年前までは進学校で、みんな仲の良い平和な学校だった。

ただ、一年前にやってきた、転校生によって、この学校は変えられてしまった。


その転校生は、学校の周辺で有名な暴走族、「凶蝶」の総長だったんだ。

彼の名は、久家恭弥。