恵ちゃんでもフラれたって事は、私では、ダメってことかぁ。と残念に思っていた放課後の帰り道、潤とばったり会った。
潤が、
「良かったら、一緒に帰らない?」
と聞いてきた。
まぁ、どうせ、隣同士だしねと断る理由もなく、あっさり、OKした私。まぁ、それと、好きな人も知りたいしね。私は、思いきって、潤に聞いてみた。
すると、潤は、
「そのことか。恵は、俺の好きな人じゃなかったそれだけの事だろ」
とあっさり理由を言った。「じゃあ、潤の好きな人って誰?」
思わず聞いてしまった。
潤は、にやっと笑い、
「まさか、お前、俺の事好きなんだろう!まぁ、俺かっこいいしな」
と、全部見透かされた私は、ばれたと思い、顔を真っ赤にして
「それだったら何?ずっと片思いよ。」
とつい怒鳴ってしまった。潤とは、もう喋れない。
もう、これで終わり?
涙がこぼれそうになった私に、潤は抱きついて
「はぁー。お前、バカなのか?まだ気づいていなかったのか。天然で料理上手なかわいい俺の好きな人は、あんず、お前だ。」
わたしは、ビックリした。だって、潤も私の事好きだったなんて思ってもみなかったから。
「これって、両思いって事でいいって事?」
どう返していいかわからなくてついその言葉を聞いてみた。
すると、潤は、顔を真っ赤にして、
「当たり前だ。」
と、言ってくれた。
その日の夜は、なんだか、ぐっすり眠れた。
つづく
★次回★
恋が実ったばかりの、あんずと潤。そこに、潤のライバル登場!?