携帯のアラームが5時30分に鳴る。
私はその音で1日が始まる。
顔をあらって制服に着替えてニュースをみながら朝ごはんを食べる。
そして歯磨きをしてトイレで用をすます。
重たい荷物とラケットケースを持って、靴を履く。

「行ってきます」

私は6時45分に家を出る。

ドアを開けると眩しい日差しが私の目にかかり、生暖かい風が体にあたる。

あぁ…朝だなぁ
また1日が始まるなぁ…。

こんな気持ちで五階から一階まで階段で降りるとまた生暖かい風が体にあたる。
この生暖かい風がさらに気持ちをダウンさせる。

少し歩いて待ち合わせ場所で5分待つ。


すると後ろの方から足跡が聞こえてくる。
「「由紀~ごめーん」」
宇野山美雨。私の同級生、同じクラスであり同じ部活。家も近いので朝一緒に学校に行ってる。毎日待ち合わせに5分遅れてくる。
「ううーん、おはよー美雨ちゃん!」
私はいつも朝っぱらから作り笑いをして学校へ行く。
美雨ちゃんは気付いてるのだろうか。
自分が私のストレスになっていることに。

…気づいてないな。絶対。

美雨ちゃんははっきりいって自己中。
自分の思い通りにならないと嫌。絶対に。
1度嫌いと思ったらとことん嫌いになる。
人をからかうのが好き。
からかわれるのは大嫌い。
…でも頭が良い。要領も良い。

そんな美雨ちゃんと私は毎日登校、下校を一緒にしている。

美雨ちゃんは私といるのがつまらないみたいでなにも喋らない。
だから私は一人でしゃべってる。
朝から神経を削らせて。

たったの10分なのだが、私には長く感じる。

そして学校に着く。

さぁ、また面倒くさいドロドロした1日が始まる。