私と心中してください!

「みすゞ、おかえりなさーい」

母親の台詞を尻目に全速力で二階の自室へ駆け上がる。

ガチャ!

なだれ込むようにドアを開け鍵をかける。
今の彼女には小さな抵抗しかできない。

「はあ、はあ、・・ただいま~」

届かない声を母にむける

『金子みすゞ』
東京の女子校に通う女子高生
最近の悩みは、成長期が訪れない

いつも通りの毎日のはずだった

つい数分前までは、

「私は、こんな、出会い方認め、ない」

どさり、とベッドに倒れこむ。

着替えて、ご飯を食べて、お風呂に入って、課題を終わらせなければならない。
けれど、身体が動かない。

あぁ、いっその事寝てしまおう

ゆっくりと意識を手放す
今日おきた奇怪な想い出に蓋をするために