青空の向こうには、

グラウンドには、朝練を終えた人達が涼しい木陰で制服に着替えている

それ以外は…何もない

「あ、鈴木さん…おはよう」

自分の苗字を呼ばれ、頬杖を付いたまま声がした方を向く

黒髪にふたつ縛り、シルバーのメガネの古典的なクラス委員長

毎日、私に挨拶してて飽きないのかな

『……おはよ』

私はきっと飽きちゃうな。同じ人の同じ声で同じセリフなんて、1度で満足だな