春に咲く柚

驚きで硬直してしまった私を不思議そうに見下ろし、次いで少し腰を曲げ、私に目線を合わせて、言う。


「大丈夫? 気分でも悪い?」


僅かに心配そうに垂れる眉。


それでも綺麗な顔立ちは崩れることなく、私を真っ直ぐに見据えていた。


「あっ、いえっ、大丈夫ですっ!」


と、半ばパニックに陥りながら、私は何とか言葉を返す。


そんな私の様子に先輩は一瞬目を丸くして、それからふっ、と笑みを零す。