春に咲く柚

すると背後でカタン、という音が鳴り、気になって振り向くと、視界一杯に広がる薄暗い景色。


それが人だと理解するのは容易かった。


「これ?」


そう男性の声が降ってくる。


声の方を見上げると、そこには先程まで寝ていた男子の先輩。


そして手には、私が取ろうとしていた一冊の本。