春に咲く柚

「……そうか…。そんなことが、あったんだな……。ごめんね、俺のせいで辛い思いをさせたね……」


言うと綺咲は首を振った。


「先輩は、何も悪くないです……」


「けど、綺咲を傷付けただろう? 俺の過去……嫌だっただろ……?」


俺の言葉に、綺咲は首を横に振った。


その反応に、俺は目を見開いた。


拒絶されると、思っていたから……。