揺られながら、今日一日の予定に思いを馳せる。


不意に揺れが止まると、頭上から柔らかな声が降ってくる。


パッ、と顔を上げると、そこには会いたかった人の姿があった。


優しい笑顔を浮かべた、柚先輩。


「おはようございます、柚先輩」


私が微笑みながらそう言うと、柚先輩は隣に腰を下ろしながら微笑み返してくれる。


「おはよう、綺咲。……化粧してる?」