春に咲く柚




入場門に着くと、すぐに尚人を見付けた。


……大分項垂れていたが。


「よ、尚人。フラれたそうだな?」


「ああ、柚……。脱兎のごとくって、ああいうのだよね……」


かなりショックを受けているようだ。


何処か遠くを見て溜め息を吐いている。


「……ドンマイ」


としか言いようがない。