はぁっと、小さく息を吐き出す。
……しっかりしろ、美未。
もう迷わないって。
曖昧な自分から卒業するって決めたんだから。
――頑張れよ、美未。
昨日の一志の最後の言葉が、またしても頭を過る。
ここでやめたら、
何も変わらない。
――ガタッ
勇気を出して、あたしは椅子から立ち上がる。
そして、ママのいるソファーの横へゆっくりと移動した。
「ママ、あたし……ママに話したいことがある」
逃げないで。
しっかりとママの目を見て。
あたしは、自分の気持ちを話し始めた。
「ママ、あたしね……
彼が……
純一さんのことが、
好きなの――――……」

