「うーん、まぁ会うには会ったんだけどねー」
……視線が、
痛い。
じっと見られてるのは分かってるのに、目を合わせられない。
だって、全てを見透かされそうで。
そうしたら、決意が鈍ってますます言えなくなってしまいそうで。
あたしは、ただ平然を装うのに必死で……。
でも……そんなのママには通用しなかった。
「ねぇ、美未?」
「ん?」
「アナタもしかして……
純一くんと、何かあった?」
「……っ!!」
驚いて顔を上げると、合わせないようにしていた視線がぶつかった。
ママはあたしの歪んだ表情を見てボソッと呟く。
「やっぱりね……」
その時のママの声は、いつもよりも低く感じた。

