ママが帰ってきた。
しかも、予定より早く。
サプライズなんて言われて、最初はびっくりしてドキドキしていたけど。
でも、冷静になってみると違う意味で心臓が騒ぎ出す。
言わなきゃ、いけない。
その時が、刻一刻と迫ってきていた。
一方ママはと言えば、久しぶりの我が家に安心したのか、帰ってきて早々、荷物も置きっぱなしのままソファーでくつろいでいる。
「はぁ〜。やっぱり我が家は落ち着くわあ〜」
そう言いながら、首をコキコキと鳴らす。
あたしは、ドキドキの止まらない心臓をごまかそうと必死で、ボールがバウンドしたように真っ直ぐ立ち上がった。
「何か飲む?それとも肩でも揉もうか?」
そんな似合わないセリフに、ママの目が光ったことにも気付かずに。

