8歳上のパパ【長期更新停止中】



――ゴン!


「わっ!」

耳に入ってきた音と目の前の光景に、思わず大きな声を上げてしまった。

「純一くん!?」
「大丈夫ですかっ?!」

ママと一志も同時に立ち上がる。

みんな揃って、慌てて彼の周りへと駆け寄った。


的中した不安に、血の気が引いていく。



でも――……。



……スースー……

ものすごい音を伴ってテーブルの上に突っ伏した彼から聞こえてきたのは、気持ち良さそうな寝息。


……へっ?


「じゅ、純一……さん?」

たぶんきっと、彼が一緒に住み始めてから初めて呼んだ名前は、気の抜けたような声で。


「んー……」

むにゃむにゃと口を動かしながら、小さな声を上げる彼に、一気に肩の力が抜け落ちたのが分かる。