8歳上のパパ【長期更新停止中】



強引に振り向かされたあたしの目には、今にも溢れだしそうな涙がたまっている。


それを見た彼が、少しだけ怯んだのが分かった。


掴まれた腕の、彼に触れている部分だけが熱くなっていく。



こんなに近付いたのは、あの時以来だった。


あの……二人でスーパーに行った帰り、車の中で抱き締められて以来……。


「やっぱり、泣いてんじゃん……」




……そう言われた時のあたしは、もう強がる余裕さえなくて。


二人きりのリビングには、テレビから流れる笑い声だけが虚しく響いていた。