「それで?
結局、洗濯物は中に干して来たの?」

「まぁ、一応」


正直どっちにしようか迷ったけど、
せっかく洗濯したのに雪が降ったら……ねぇ?


なんか彼の表情がちょっと真剣だったし。

別に反発する必要だってない。


それに、その方が安心して梨花子とも遊べるし。


そうだよ、うん。

他に理由なんてない。



勝手に一人で納得していると、梨花子がボソッと呟いた。



「なんかいつもよりも素直だよね♪」

「……」


音符つきの語尾と、やたらと輝いた梨花子の瞳。


「何が言いたいわけ?」


一気に不機嫌になったあたしが、ちょっと強めに言うと、負けじと梨花子も返してくる。


「べっつに〜。

ただ、年上ってなんか素敵な響きだなぁと思って」




……勘弁してよ、もう。

あたしは、わかりやすく大きなため息を吐く。