8歳上のパパ【長期更新停止中】



気持ちを鎮めるため、小さく息を吸う。


途中まで出かかっていた涙のせいで、ズズッと鼻をすする音が鳴ってしまった。


彼の瞳が、大きく開く。



「美未……ちゃん……?」


――気付かれた……?


あたしは、慌てて顔を反らすと、涙を抑えるために天を仰ぐ。


少しだけ黄色味をおびた白い天井が、ぼんやりと歪んで見えた。



「もしかして……泣いてるのか?」


「……」


「……美未ちゃん?」