8歳上のパパ【長期更新停止中】




だけど、思った。


別に、彼に言ったところで、何かが変わるわけではない。


彼は興味本位で聞いているだけだ――……。



そんなの、分かりきったことなのに。

やっぱり知られたくないと思ってしまう。


でも、その一方で、一志のことも気になってしまうのは、なぜだろう?



「……ごめん、今の忘れて」



その声にハッとして我に返ると、車はすでにマンションの駐車場に停まっていた。


ふと彼を見ると、何とも言えないような表情で、あたしを見ていた。


「……帰ろうか」


小さな声でそう言い、ドアを開けようとした彼。


でも……。



「っ……!待って!!」