――…… ―… … ガチャガチャガチャ…… 玄関のカギを開ける音でハッとした。 どのくらい、ボーッとしていたのかわからない。 ふと時計を見ると、夜の8時を回っていた。 「ヤバい!夕飯の支度!」 ママのことだから、きっとお腹空いた〜だの何だの、ブーブー文句を言うはず。 慌てて起き上がり、部屋を出る。 「お、お帰りっ……!ごめんね、まだ…… って……、あれ?」 そこに立っていたのは、ママではない。 あたしのドキドキを加速させる、 スーツ姿だった。